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セキュリティガイドライン Windows Active Directory編について のバックアップ(No.1)


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はじめに

本ガイドラインは、重要インフラ、大企業基幹系の受託開発に際して、ユーザーとベンダーがセキュリティ仕様を策定する際の、脅威分析とその対策を検討するためのガイドラインです。
脅威については、NIST(米国国立標準技術研究所)の委託を受け、世界中のCVEの採番を行っている非営利法人 MITRE の ATT&CK® Matrix for Enterprise をベースに、日本国内で発生したインシデントで実際に使われ、かつ、実績の多いものをセキュリティプロジェクトチームの有識者が抽出したものです。また、脅威に対する対策は、MITRE ATT&CK Matrix for Enterprise の推奨する緩和策に加え、以下のガイドラインの緩和策を参照しています。

重要:攻撃者と彼らが生み出す脅威は日々、進化を遂げています。本ガイドラインは過去の実績のある脅威に対する緩和策の提案であり、このガイドラインを適用することでサイバー攻撃の被害をゼロにすることが保証されるわけではありません。
本ガイドラインを参考に、定期・不定期でシステム固有の脅威に対するリスクを認識し、そのリスクの緩和に向けた検討を続けることを強く推奨します。

本ガイドラインの策定の経緯

2020年4月の改正民法(債権法)施行に伴い、経済産業省の「情報システム・モデル取引・契約書」の改訂作業を独立行政法人情報処理推進機構社会基盤センターモデル取引・契約書見直し検討部会が実施しました。この見直しに際し、セキュリティ関連に特化して、「モデル取引・契約書」改定版あるいは追補版に盛り込むべき内容を検討し、その結果を提案することを目指しセキュリティ検討プロジェクトチームが設置され、その議論においてユーザーとベンダーがセキュリティ仕様を策定する際の、検討のためのたたき台として一定のセキュリティ設定を提示すべきとなり、本ガイドラインが作成されました。
セキュリティ検討プロジェクトチームメンバー

本ガイドラインの改訂について

日々、攻撃者は脆弱性を発見し、新たな攻撃手法やユーザーを騙すテクニックを開発しています。従って、防御のためのセキュリティ設定も日々、進化することが求められます。MITRE ATT&CKは四半期に1回、主に新たな攻撃手法の追加の改訂がされるため、本ガイドラインもATT&CKの改訂に応じて、対応策や設定値を追加していく予定です。 また、対応策や設定によって、システムへの不具合や運用に影響が及ぼすことがあります。こうした特定環境でのセキュリティ設定に対する不具合の情報は、ITに依存する社会全体にとって有益で重要な情報と考えることができます。こうした観点から、設定における課題や代替策についても改訂版に追加してく予定です。