・標準アプリケーションレイヤプロトコル(HTTP,SMTPなど)
情報システム開発契約のセキュリティ仕様作成のためのガイドライン
MITRE ATT&CKに基づく詳細設定対策
戦術:外部からの指令統制 †
- MITRE ATT&CK
概説 †
攻撃者は標準アプリケーションレイヤプロトコル(HTTP、SMTP)などを介して通信し、ファイアウォールまたはネットワーク検出システムをバイパスし、通常の通信にまぎれて、詳細な検査を回避します。次のような一般的に開いているポートを使用する場合があります。
- 外部通信の場合
プロトコル、ポート 用途 TCP:80(HTTP) Webアクセス TCP:443(HTTPS) Webアクセス TCP:25(SMTP) 電子メール送信 TCP/UDP:53(DNS) ドメインの名前解決
- 組織内通信の場合
プロトコル、ポート 用途 TCP/UDP:135(RPC) RPC TCP/UDP:22(SSH) Secure Shell TCP/UDP:3389(RDP) リモートデスクトップ
緩和の方針 †
一般的に使用される通信プロトコルを悪用するため、完全な防御は困難な場合があります。
- 重要な情報資産があるネットワークセグメントに不要なポートをブロックします。
- 監査を強化し検出に努めます。
運用やNetworkが変更された場合の影響の有無 †
重要資産を有する端末、サーバーがあるネットワークセグメントに不要なポートが公開された場合、侵入、情報漏洩、改ざん、他のシステムへの感染などのリスクが高まります。
優先すべき措置 †
重要な情報資産があるネットワークセグメントに不要なポートをブロックします。 侵入検知システムの導入を検討します。
ユーザー運用管理責任 †
リスクの受容 †
一般的に使用される通信プロトコルを悪用するため、重要な情報資産を暗号化するなどし、外部流出しても内容の暴露の可能性が低いと判断できる場合などは、リスクを受容します。
啓発・教育 †
該当しません。
整備すべき規定 †
該当しません。
情報システム設計開発部門・運用部門(ベンダー代行を含む) †
ポリシー †
該当しません。
モニタリング †
以下の監査の実施を検討します。
- 侵入検知システムを導入した場合は、重要資産が保存されているサーバー、端末でのアクセスログの分析の実施。
ネットワークデザイン、アクセスコントロール、フィルタリング †
重要資産が保存されているサーバー、端末では、不要なアプリケーションレイヤーポートを閉じます。
ゲートウェイ及びエンドポイント対策 †
侵入検知システムの導入を検討してください。
受託開発ベンダー管理責任 †
セキュアコーディング †
該当しません。
開発環境管理 †
ユーザー運用管理責任、情報システム設計開発部門・運用部門責任に準じる。 例外はすべて文書化し、適切な監査を実施します。
サプライチェーン正常性維持 †
ユーザー運用管理責任、情報システム設計開発部門・運用部門責任に準じる。 例外はすべて文書化し、適切な監査を実施します。